農学部附属高隈演習林は、SGEC森林認証(国際相互認証)を取得しました。
鹿児島大学は、垂水市で3068haの森林(高隈演習林)を所有しており、森林科学の教育実習、研究の活動の場として利用しています。
鹿児島大学農学部附属高隈演習林は、いわゆる経済林とは異なり、教育・研究・地域貢献のフィールドとしての多様な機能を発揮することを目的とした森林管理を行っていますが、森林管理・経営の持続性は演習林においても取り組むべき課題として認識してきました。森林管理の持続性の検証と原木の付加価値向上などを目指して、このたび、令和4年4月1日から森林認証を受けました。
令和3年9月より申請書類の準備に取り掛かり、翌年1月に書類審査、2月に3日間かけて現地審査を受けています。国内の大学演習林としては、本学演習林が、宇都宮大学、信州大学、宮崎大学に次いで4例目となります。有効期間は5年間になります(令和4年4月1日~令和9年3月31日)。
この森林認証は、持続的な森林経営を行い、自然環境に配慮した管理を行う森林経営に対して与えられるものであり、森林認証林から 生産される木材は、森林認証材として販売されることになります。高隈演習林からは、年間数千m3の木材が生産されており、森林認証材を得たいと考えている木材加工業者に供給していきたいと考えています。さらに、学生実習においても森林認証林の管理について教育する場として一層の利用を図っていきます。
今回の認証を機に、教職員一同改めて本演習林の森林資源、動植物の存在を見直すとともに、モニタリング等の業務にも注力し、貴重な森林資源を十分に生かし、動植物の自然環境に配慮した施業を行っていきたいと思います。
高隈演習林の利用にあたっては、動植物等のモニタリングを行うことになります。利用者の方々には、自然環境の維持ならびにモニタリング活動にご協力いただきますよう、よろしくお願いいたします。
・森林認証認証書
・鹿児島大学農学部附属高隈演習林生物多様性管理指針