実績(令和2年度)
全国公開森林実習「大隅の森と人」
(2021年3月19日~23日
今年も行われました「大隅の森と人」。同じく公開森林実習「屋久島の森と人」を屋久島で受講してから、高隈演習林に移動し、続けて行う実習になります。実質、7泊8日の実習となり、受講生同士も打ち解け、大変濃厚な実習となりました。
今回は、北海道大学、筑波大学、信州大学、京都大学、宮崎大学からの計12名の参加です。本学学生4人もサポートスタッフとして参加しました。本演習林の散策や、今回初となる南大隅町の集落を見学させていただき、照葉樹林やスギ・ヒノキの人工林、動植物や人々の暮らしを実際に感じてもらいました。
普段学生さんたちが暮らしている環境とは全く違うこの大隅で、森や人を感じてもらうことができたかと思います。この実習期間中にそれぞれが気付いたこと考えたことを共有し、お互いの学びを共有することができました。
※新型コロナウイルス感染対策を十分に考慮したうえで、実習を行っております。
岩手大学「暖帯林概論」
(2021年3月10日~12日)
新型コロナウイルスの影響により、本来の実施時期である夏季の予定を春季に見送りましたが、それでも実地での実施は難しく、、 初のオンライン開催となりました。また共同利用の実習でもオンラインは初めての試みです。 受講生は8名と例年より少なかったのですが、どの学生さんも積極的に質問を挙げてくれて、1人1人の学びが深まったかと思います。
こちらの地域の方にもオンラインで参加して頂き、演習林、学生、地域がどのような関係にあるか、活動を行っているか、高隈演習林が地域にどのように関わっているかを紹介して頂きました。高隈演習林の特色を学ぶことで、自学、岩手大学の演習林のことももっと知りたいと意欲が沸いたと、いう声が多かったです。オンライン講義は実地での実習とは違い制限がありますが、1対多数がコミュニケーションが取りやすく、全員が各個人の考えを共有出来たかと思います。今後、オンライン講義の工夫も考えていく機会となりました。
※教員・受講生オンライン画面 |
西日本工業大学「卒業研究」(2020年12月5日~7日、12月20日~22日)
毎年年末に卒業研究の調査に来られています。
数年間同プロット現場にて、一面せん断試験を行っています。寒い中屋外にて行う試験なので、なかなか大変ですが無事データが回収できたようです。また来年もお待ちしております。
新潟大学「フィールド科学演習Ⅰ」(2020年12月1日~2日)
新潟大学さんは今回初めての利用となります。演習林内のツバキ、サザンカの葉サンプルを採取されました。また、職員が同行して垂水にあるツバキ油製造工場の見学も行いました。1泊2日と短い時間でしたが、新潟とはまったく違う南九州の森林を味わって頂けたかと思います。
長崎大学「ゼミナールⅡ」(2020年11月24日~28日)
例年であれば、1学期の6月に一度来演しているはずだったのですが、新型コロナウイルスの影響で垂水小の総合学習が実施できず、今回2学期の11月にようやく来演となりました。今回は長崎大学生が垂水小に赴き、出張版「きこりにチャレンジ!」を行いました。演習林での合宿1日目に林業に関する研修を行い、2日目を「きこりにチャレンジ!」の準備に充てました。林業の教材収集、動画撮影・編集、林業に関するクイズ作成などなど、準備時間は1日という短時間でしたが、児童達が現地に来れない分、できるかぎりの準備を行いました。
合宿3日目、「きこりにチャレンジ!」当日は、垂水小の広々した体育館でグループごとに分かれた児童達を前に、担当ブースごとに長崎大学生が、教材を説明したり、クイズを行いました。児童たちは来演できず少し残念そうでしたが、長崎大生が準備した各ブースでの時間を楽しんでいました。
来年はぜひ、演習林で実施できるようになってほしいものです。
合宿1日目。 スギ苗を植林しています。 | |
のこぎりによる、スギの間伐。 | |
立派なマムシグサ!! 子どもたちに見せるための教材を 採集しています。 | |
丸太がどのように取引されるのか、 値段はどのくらいなのかを 土場で職員から教えてもらっています。 | |
いよいよ垂水小を訪問! 体育館で5年生2クラスの 児童たちが待っていました。 | |
スギの間伐は出来ないけど、 スギの丸太を持ってきました! のこぎりの使い方を学んでもらいます。 | |
スギの苗も持ってきました! 児童も直接触れて嬉しそうですね! |
にちなん中国山地林業アカデミー「林業実務地視察」(2020年9月23日~25日)
今回初めてのご利用となります。にちなん中国山地林業アカデミーは、全国初となる町立(鳥取県日南町)の林業校で、1年間のスケジュールで林業に関する技術及び専門知識を体系的に取得することを目指します。
今回遠路はるばる来演され、8名が2泊3日間で林業と森林環境教育の研修を受けられました。本演習林の専任教員より、林道の現地見学や、講義、沢登り等を行いました。林業に従事される方が森林環境教育の場を提供できると、また新しい環境教育の形ができるかもしれませんね。昨年度開校されたばかりの新しい林業校ですが、今後とも本演習林にて研修を継続的に続けて頂けると嬉しいです。
滝コース・沢登り | |
南九州のスギ林・竹林の見学 | |
林業専用道にて林道作設に関する説明 | |
講義「南九州における素材生産システム」 |
鹿児島女子短期大学『レクリエーション活動援助法Ⅱ「野外活動実習』」(2020年9月15日~17日)
昨年度は新型コロナウイルスの影響で実施が出来なかったので、2年ぶりとなります。
例年同様、隣接する大野地区の大野ESD自然学校で宿泊、野外体験活動や沢登り等を当演習林にて行いました。
滝コースでの沢登りは皆さん協力して最後までゴールできました。このコロナ禍の中、屋内での活動はなかなか難しいですが、屋外の自然の中でのびのびと活動して頂けたようです良かったです。
志學館大学「フィールドで学ぶ環境科学」(2020年7月12日)
例年1泊2日間の実習ですが、新型コロナウイルスの影響の為、今回は日帰りの実習としました。その補填として、元々実施していた志學館大学での事前講義に加えて、今年度は実習後の事後講義も行うことにしました。
演習林での実習は、スギ・ヒノキの人工林や照葉樹等を見学しながら高隈演習林の植生を学び、また土場等も見学して、素材生産の場でもあることを学んでもらいました。お昼はキャンプ場で薪割りや火おこしを行いました。皆さん各々、沸いたお湯で味噌汁を飲んだり、カップラーメンを食べたり、、、実際にバイオマスエネルギーを使ってもらいました。最近バイオマスエネルギーやカーボンニュートラルという言葉がよく耳にしますが、実際に森林の中で生産された木材で火を起こすことによって、どこからバイオマスは来るのか?なぜカーボンニュートラルと言われるのか?を感じてもらえたかと思います。天候にも恵まれ、あっという間の1日でした。
照葉樹の中を歩く。 | |
スギの葉を観察。 | |
キャンプ場にて薪割り。 ナタで焚きつけに必要なサイズに 小さくします。 | |
火おこしの方法は各自に任せています。 お湯が沸かないと、昼食を食べれない 学生も居るので、皆さん真剣です! |
お問合せ先
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