実績(平成30年度)
公開森林実習「大隅の森と人」(2019年3月20日~24日)
今年度最後の共同利用実習となりました、公開森林実習「大隅の森と人」。全国から10大学(北海道、筑波、信州、静岡、京都、島根、琉球、酪農学園、日本、南九州大学)計14名の参加となりました。本実習の前には屋久島をフィールドとして、本演習林教員井倉先生引率指導の下、「屋久島の森と人」が開講されています。 こちらの参加大学は18大学、計22名の参加。そのうち14名が引きつづき本実習「大隅の森と人」を受講しました。「屋久島の森と人」では、世界自然遺産にも登録されるほどの奥深い屋久島の森や動物、とくに屋久杉がどのように生産されていたのか、そして現在島で暮らす人々の生活を学びましたが、この「大隅の森と人」の舞台大野地区は、どこにでもある山村集落。一体どのような人々が暮らして生活しているのか。その集落がこれからもあり続けるためには、何をすべきか?新しい仕事を作るとしたら一体どのような仕事ができるのか?3泊4日間の合宿でそれらを自分で感じて答えを探します。
≪大隅の森と人のメニュー≫
初 日:森林環境教育について(講義)+高隈演習林散策
+鹿児島大学たかくま森人クラブとの交流(大野地区との連携)
2日目:大野集落の家庭で体験作業+家庭に宿泊(農山村集落の家庭を知る)
3日目:大野集落の散策+大野地区公民館にて地域住民との交流会、たかくま森人クラブの卒業式参加
4日目:ふりかえり(「大隅の森と人」を通して得たもの→考察)
3泊4日間、濃密なスケジュールでしたが、大野地区の方の生活にお邪魔し、生の声を聞き、14人+4人(鹿大森人クラブ学生)が毎日様々な考えや発見を交換して、山村集落での新しい仕事を考えてくれました。そのヒントは大野地区の方にもお返ししていきたいと思います。またいつでも大野に来てくださいね!
実習初日。 普段から大野地区で活動している 鹿児島大学のたかくま森人クラブの学生と 合流しました。 | |
森の中で目を閉じて手を空に向けています。 ・・・いったい何をしているのでしょうか? 答え)目を閉じた状態で 太陽の方向を探しています! | |
スダジイに木登り。 鹿児島の木は着生が目立ちます。 | |
湧水の出る冷水谷。 クレソン、オタマジャクシ、アカハライモリ。。。 水辺の植物、生物たちが住んでいます。 | |
キャンプ場のヤマザクラが 少しずつ咲き始めていました。 | |
森林散策中に見つけた山菜(タラの芽) は夕食の天ぷらに。 みんなで下処理中です。 | |
焼き芋を販売している商店のお手伝い。 何枚もある鉄板にさつま芋を 隙間なく並べていきます。 | |
こちらのグループは薪割りのお手伝い。 お風呂の薪にするため、 鉈で小さく材を割って行きます。 | |
こちらの家庭は、、、なんと! 手づくり蒟蒻を作っていました。 翌日の交流会で刺身蒟蒻として、 美味しく頂きました。 | |
水稲の藁を水田にすき込む為に、 藁がくくられているひもをひとつひとつ 鎌で伐って水田に手作業で 万遍なく散らします。 | |
夜は家族全員揃って、 バーベキューを頂きました。 垂水の海の幸、大野の山の幸! たっぷり頂きました☆ | |
お昼にお世話になった家庭と、 夜のお泊りでお世話になる家庭。 二家族合同でご飯を頂きました☆ | |
こちらは屋久杉木工家のご家庭。 学生さんは、屋久杉木工品を 作らせてもらったそうです。 | |
お昼にお世話になったお父さんと、 夜のお泊りでお世話になったご家庭。 ご近所だから普段から仲良くしているそう☆ | |
民泊も終わってお家を後にします。 「またいつでも来なさいよー」と 民泊先のお父さん。 | |
3日目は集落散策へ。 大野地区特産の「つらさげ芋」をつくる 倉庫(つらさげ場と呼ばれています。) つらさげ芋にすることで、 糖度が短期間で上がるのだそうです。 | |
大野地区の神社へ。 大野の歴史に詳しい方に 集落をガイドをしてもらいました。 | |
この葉っぱ一体、、、?? 実は、これワサビの田んぼです。 ワサビの栽培・販売方法を 教えてもらいました。 | |
炭焼き釜も見せてもらいました。 どのくらいの手間がかかるものなのか。。 仕事として成り立つのか? | |
炭焼き釜に入ってみました! 手前に二人、奥にも? 何人か入ってますね! | |
今度は、薩摩ボタン工房へ! なんと大野地区には 薩摩ボタンの絵付師さんもいらっしゃいます。 | |
大野地区の散策も終え、 夜は公民館で地域住民の方との大交流会です。 家庭ごとに学生が実習の感想を発表します。 | |
昨年度の受講生も登場! 以前の民泊先を度々訪れて、 様々なお手伝いをしているそうです。 | |
鹿児島大学森人クラブの卒業生の 卒業式も行われました。 地区と学生さんの結びつきは深いですね。 | |
屋久杉木工品が無事完成しました。 みんな羨ましがっていました。 | |
最後のお別れの時。 屋久島から7泊8日間。 ずっと一緒だったので、お別れが寂しいようです。 | |
本当にお疲れ様でした。 それぞれ、全国各地で頑張ってください また会いましょう☆ |
東京農業大学「ファームステイ」(2019年3月4日~9日)
今回初めてのご利用となる東京農業大学の学生さん。二人の1年生が来演してくれました。こちらの「ファームステイ」という実習は、全国各地の農家さんに宿泊(ステイ)しながら、農作業のお手伝いをすることで、農業感覚・農家生活の修得、農村コミュニィの調査を目的とするものです。二人は南大隅町の農家さんを拠点として約20日間のうち高隈演習林では5泊6日間を過ごしました。
最初の2日間は農家さんにお世話になり、しいたけの駒打ち、さつまいもの苗の準備(種芋)、焼き芋製造の作業をお手伝いしました。短い時間でしたが、2軒の農家さんで一生懸命作業を手伝い、その中で農業の大変さ、楽しさを実感したようです。
2日目の夜からは、鹿児島大学のたかくま森人クラブの学生さんが合流。後半3日間は「聞き書き」という活動を通して農村コミュニイの実態を調査してもらいました。対象者は60代から90代の方まで。戦争のころの話、小さいころの思い出、集団就職、結婚したときの話。高齢者の方ほど現代の私達では想像できないご苦労をされていて、驚く内容ばかりでした。こちらの集落は大正大噴火によって避難してきた人々に開拓された場所。それだけに昔は皆さん難儀をされたようですが団結力、協力精神が育まれていたようです。
最後のまとめとして、聞き書きで教えてもらったことを個人ごとにA3のポスター風にまとめて、公民館で皆さんにプレゼンしました。聞き書きさせて頂いた方の娘さんや、近所の若者もかけつけて、昔はこんなことがあったのか、と改めて昔の難儀されたこと、その苦労の末に今があることを一同、しみじみと考えさせられました。貴重なお話をじっくりと伺うことができて大変大事な機会となりました。
食の面では、山から春の恵みも採集したり、農家さんに頂いたお野菜を如何に料理するか、毎晩調理場で創作料理が作られました。演習林で捕獲されたイノシシ肉も美味しく頂き、料理・食べ物に対する感覚も変わったとのこと。またいつでも帰ってきてくださいね!
※聞き書き・・・その対象者の暮らしや歴史を聞き、記録に起こすこと。
まずは集落主催のサロン(交流会)に参加し、 聞き取り対象の高齢者の方々と交流しました。 | |
10代・20代・70代・80代 打ち解けるために、 簡単なゲームをします。 | |
少しずつ春めいてきた今日この頃。 演習林から歩いて集落に向かいます。 | |
農作業を手伝いながら 日々の暮らしのことを聞き出します。 | |
御年92歳になられるおばあちゃん。 今も現役でお仕事されています。 その昔満州に行ったこともあるとのこと! | |
「またいつでも遊びにおいで」 とにこにこ笑顔で送ってくれました。 | |
大野原集落から 隣の垂桜集落へ嫁いだおばあちゃん。 昔のことをよーく覚えていて、 色々なことを教えてもらいました。 | |
こちらの方は屋久杉木工作家の方。 大野集落を離れて屋久杉へ修行へ行かれたそうですが、、また戻ってきた理由とは? | |
こちらの家庭では しいたけも収穫させてもらいました。 | |
他の家庭の学生も合流して、 リビング玄関も埋め尽くしてしまいました。 まるでおばあちゃん家に来たかのよう。 | |
公民館で発表の時。 ご本人を目の前にして緊張しますが、 じっくり聞かせてもらった分、 一生懸命発表します。 | |
東京農業大学の2人。 慣れない鹿児島弁に苦労したようですが、 ポスターも工夫してまとめていました。 | |
聞き書きに御協力して下さった皆々さま。 本当にありがとうございました。 | |
昼食時間。 農家さんがたくさんごちそうしてくれました。 | |
しいたけの駒打ち。(菌を仕込んでます。) 短時間のうちに、上手になっていました! | |
さつまいもの苗を作る作業です。 親芋から出る苗を使います。 焼き芋はこの集落の特産品です。 ※鹿児島では さつまいもを「からいも」と呼びます。 | |
農家さんの畑から ニンジンをわけてもらいました。 この後、 ニンジンの葉っぱの天ぷらに挑戦することに、、 |
中国・雲南農業大学「グローバル人材(雲南)育成研修」(2018年12月11日~12日)
今年も鹿児島大学にグローバル人材育成研修の研修の為、来日されました。本学とは大学間学術交流協定校になります。本研修の一部の1泊2日間を高隈演習林で実施しています。
例年に引き続き、プログラム内容は日本林業と森林環境教育の2本柱にし、室内での講義を行ってから実際にその現場見学を行う流れにしています。学生たちは普段は座学の講義で学ぶことが多く、実際に現場を目にすることがあまりないため、実際に見学した方が分かりやすいと最後に話していました。
今年はタイミングよく林業機械による施業現場(スイングヤーダによる列状間伐材の引き出し作業)も見学することができました。また演習林のヤクスギや照葉樹林、鹿児島特融のシラス層も見学し、夜は近くの大野地区集落で養殖されているニジマスの塩焼きや山で獲れたイノシシの鍋等、 田舎料理も味わってもらいました。そして翌日は集落を散策し、日本の山村集落の暮らしや文化、産業を直に見てもらいました。日本と中国、文化はそれぞれ違いますが1泊2日で内容の濃い交流ができたと思います。
演習林内のヤクスギ。 大人2人分の太さです。 | |
シラスの成り立ちの説明を受けました。 | |
演習林名物、 スダジイの木登りです。 | |
スイングヤーダで、列状間伐の材を 引き出す現場を見学しました。 | |
集落散策中のおやつ。 焼き芋農家さんのところで 焼き芋を試食させてもらいました。 | |
夜の交流会。 イノシシのお鍋、ニジマスの塩焼き。 集落で獲れるものをたっぷり食べました。 |
熊本県立大学「卒業論文」九州大学「森林環境科学特別研究第一」(2018年11月28日~11月30日)
今年度で3年目の利用となる熊本県立大学様。今回は九州大学の皆さんと合同で調査されました。
調査内容は、3D地上レーザースキャナーによる精度検証です。3D地上レーザースキャナーによって樹高と胸高直径を計測しその精度を検証しました。 レーザースキャナー機器は、OWLと3DWalkerの2台。同じ林内プロットを測量しどのようなデータが出るかで、機器の品質を比較することもできます。平坦、急勾配、手入れの遅れたスギ林等、いくつかのプロットのデータを測量することができました。
2泊3日間を通して、それぞれの研究内容の情報交換も十分にできたようです。
2大学の学生と教員で協力して プロットエリアを決めていきます。 | |
この鬱蒼としたスギ林も調査します。 枝などで高価な測量機器が傷つかないか 少し心配です。 | |
調査をしていると、、、 演習林で実習中の鹿児島大学の学生も 見学にやってきました。 | |
伐倒された後。伐倒前後で林内をスキャンし、 本数が減った分、きちんとそれらが反映されるか 確認します。 | |
こちらはOWLという機器。 5m間隔で、林内をスキャンしていきます。 |
長崎大学「ゼミナールⅠ」(2018年11月6日~11月8日)
今回も垂水小学校総合学習の学生リーダーとして参加する長崎大学教育学部の皆さん。
1学期6月は「森のたんけんたい」で、森林や沢で活動して森林の様々な植物や虫等に触れましたが、今回のテーマは「きこりにチャレンジ!」です。きこりとはどんな仕事か?どのように木を伐るのだろうか?自分たちの生活と何の関係があるのか?など、様々な疑問を抱えて児童たちは演習林にやってきます。
そして、今回は演習林の技術職員が林業(きこり)の現場親方として、児童に間伐や植栽の指導、林業機械による施業を見せます。長崎大学生は親方と児童のつなぎ役です。この学習が単に林業体験とならないように要所で児童たちに声掛けをしながら、児童たちが林業を深く考えるきっかけを作ってもらいました。6月の反省点が活動中大変生かされていて、2クラスとも充実した総合学習の時間となりました。
学生リーダーと児童の顔合わせ。 今日は1日よろしくね! | |
まずは1人目の親方登場。 杉の苗畑で説明を聞きます。 | |
まず植栽の仕事を体験します。 植栽地の皆伐地へ! | |
皆伐されて、何もない状態。 ここに、スギの苗を植えてもらいます。 | |
クワも大きいし、地面は固いし。 苗を1本植えるだけでもすごく大変。 でも親方は手出しはしない。 児童が1人でで植栽できるように サポートします。 | |
次は間伐の体験。 ノコギリでスギの木を伐り倒してもらいます。 思ったより、木を伐るのって大変。。。 | |
みんなでノコギリを交代しながら、 スギの木を伐倒できた! 今後は運べる大きさに切ろう! | |
丸太は林外に運び出して、 キャンプや薪ストーブの燃料になるよ! | |
植栽と間伐作業が無事に終わりました。 キャンプ場でお弁当を食べます。 働いた分お昼ご飯が美味しい! | |
お昼からは機械による林業の現場を見学。 最近の林業は機械化が進んでいます。 | |
樹齢101年、大径木の伐倒を見学。 機械化が進んだ今でも、 この大径木は機械では伐倒できないし、 枝打ちもできない。 チェーンソーを使って慎重に伐倒します。 | |
大径木の倒れる瞬間の迫力がすごい! | |
伐られた木はどこに行くのか? どのくらいの値段で売られるのか? 演習林の土場で親方が説明します。 |
西日本工業大学「卒業研究、修士論文研究」
(2018年10月26-28日、11月10日-12日、11月21日-23日)
(2019年1月10日-12日、1月26日-28日)
卒業研究、修士論文研究の調査地として、本演習林で継続的に表層崩壊跡地でせん断実験をされています。
せん断実験は屋外で慎重に行い、時間もかかり冬はつらい作業ですが、今年は暖冬なのかそれほど寒くなく、
無事に実験ができたようです。今年度は5回来演されました。
琉球大学「森林環境科学演習」(2018年10月23日~10月26日)
8月の実習で来演した琉球大学生2人が、今回は森林環境学演習の一環として、高隈演習林で開講される共同利用セミナーを受講に再来演しました。このセミナーは林業事業体に従事する方を対象として、林業技術者養成講座として開講されており、大学生なら受講料無料で受講することができます。今回は「施業集約化と事業形態」がテーマです。
8月の実習では、林内でチェーンソーによる伐倒、人力による材の搬出等、体を使い身を持って林業を味わった2人でしたが、今回は林業の事務仕事となる施業集約化と事業形態を学びました。「前回は現場の大変さを知ることができたので、さらに事務的な事も学びたいです!」と意気込んでいました。合宿中は林業従事者の方たちから実際の林業の現場の話も聞くことができたようです。
社会人の方たちの中に混じって学びます。 演習林の山をモデルに集約化してもらいます。 シュミレーション結果をグループでシェア。 | |
地図を基に検討。 | |
講義室はしばらくこんな感じです。 各グループで集約化してもらいます。 | |
夜は全員で交流会。 1日お疲れ様でした。 明日もがんばりましょう! | |
事業体会計の内容です。 講義で学ぶ機会は、 それほど無いかもしれませんね。 | |
経費それぞれのの問題。 実際の現場で働く方だからこそ、 具体的な問題が挙がってきます。 |
宮崎大学「卒業論文・修士論文」(2018年10月7日~10月8日)
こちらも恒例となっている宮崎大学と鹿児島大学の害虫学研究室の合同ゼミ。
今回は食堂をご利用いただいたのですが、食堂を埋め尽くすようにして発表会が行われました。各大学から卒業論文、修士論文の研究内容が発表され、両大学から質疑応答がなされました。40人近い人数でしたが、その分中身の濃い充実した発表会になったようです。夜は、恒例の屋外でのバーベキューと灯火による昆虫採集も行ったようです。天気も良かったので、昆虫も多く採集できたかと思います。また来年もお待ちしております。
研究室のユニフォーム! やる気十分で発表に挑みます。 |
宮崎大学「卒業論文」/信州大学「専攻研究Ⅱ」(2018年10月6日~10月7日)
今回は、宮崎大学、信州大学、鹿児島大学の3大学合同による合宿ゼミが開かれました。各大学の学生による卒業論文や専攻研究の研究内容を発表しました。 それぞれに質疑応答がなされ、活発な意見交換の場となりました。 今回は三大学の先生が参加されているので、いつもとは違う角度から研究指導をもらった学生も居たかと思います。 論文提出まで時間も少ないですが、今回の発表で新たに得たものを生かして欲しいです。
鹿児島女子短期大学・レクリエーション活動援助法Ⅱ「野外活動実習」(2018年9月11日~9月13日)
昨年に引き続き、今年度で2回目の来演となる鹿児島女子短期大学の皆さん。今年も本学、野外教育専門の福満先生のご指導のもと、演習林で沢登りや自然体験活動、近くの大野自然学校で野外炊事等、めいいっぱい野外活動を体験してもらいました。演習林に到着するまでは、2泊3日間何をするのだろう。。。?と皆さん戸惑っていましたが、いざ活動となると、自然の中でのびのびと活動されていました。レクリエーション活動援助法Ⅱは、レクリエーションをまず自分自身が楽しみ、そして他人に導する際の援助能力の習得を図ります。ここで体験された楽しさを指導する際に活かしてもらえると嬉しいです。
鹿児島のキャンパスだけでは味わえない体験ができたかと思います。本演習林にはキャンプ場もあるので、テント泊もお勧めですよ☆またのご利用お待ちしております。
沢登りのワンシーン! 助けあって登る岩場が多くあります。 | |
比較的緩やかな川原につきました。 暑いから、川の水が気持ちいい! | |
無事に最後の滝に到着☆ お疲れさまでした! | |
大野自然学校で、野外炊事に挑戦。 「まずは火起こしからがんばりまーす」 | |
2泊3日間お疲れ様でした☆ めいいっぱい自然を満喫した実習でした。 |
岩手大学「暖帯林概論」(2018年9月3日~9月5日)
今年度で39年目の実習となる岩手大学の「暖帯林概論」。今年は27名の学生さんが岩手から遠路はるばる来演されました。本実習は1979年から続いている交換実習で、本学学生は岩手大学の演習林に行き「温帯林概論」を受講しています。
初日は本学の郡元キャンパスに集合し、開講式を行いました。その後は桜島フェリーにて大隅半島へ移動します。今年も天候に恵まれ青空の下、桜島溶岩の歩道を歩きながら桜島の歴史について学びました。夜は本学学生と交流会のバーベキュー。翌日は高隈演習林の林内にて、暖帯林ならでは植生や生物を観察しました。翌日は屋久島へ旅立っていきました。屋久島では、また違う森と出会えたことかと思います。
桜島の溶岩でできたなぎさ遊歩道を歩きます。 青空と海と!絶好のロケーションですね! | |
桜島が噴火瞬間が見れたら良かったのですが、 この日はあいにく(?)噴火しませんでした。。 | |
暖帯林概論恒例! 交流会バーベキュー☆ | |
「はいはい、一列に並んでくださーい」 岩手大学生が音頭を取ってくれました。 バーベキューの席決めです☆ | |
ここからは屋久島編☆ 屋久杉自然館で屋久杉について レクチャーを受けます。 | |
待望の屋久島の山に登ります。 今回登るのは「黒味岳」 あいにくの天気ですがレインウエアを来て 準備はばっちり!いざ出発ー! | |
雨はしとしと降りますが、 道中、屋久島ならではの自然を満喫☆ 1グループに1人ガイドさんが ついてくれます。 | |
一行にやまぬ雨。。 でも頂上目指して頑張ります! | |
こちらのグループもだいぶ濡れてますが。。。 途中ポイントの花之江河まで到着!! | |
無事に登山(登頂の写真が無くて残念でした、、)も終えて、 宿泊先の研修センターに戻ってきました☆ グループごとに1日を振りかえります。 | |
最終日は屋久島の大川の滝へ。 屋久島の中で最大規模の滝で、その高さ88m!「日本の滝100選」にも選ばれています。 | |
あっという間の屋久島滞在でした。 またゆっくり遊びに来てください☆ |
琉球大学「森林政策学実習」(2018年8月19日~8月25日)
今年度で3回目の利用となる琉球大学の森林政策学実習。今年は8月に実施されました。1班5人ずつの2班編成で10人の学生が沖縄から来演しました。
初日は実習道具の確認、使い方から始まり、次の日からはポケットコンパスを用いたプロットエリアの設定、土場でのチェーンソーで受け口の練習と、段階的に丁寧に基礎を固めて、間伐作業に入りました。
実際間伐作業を繰り返していく中でチェーンソーの使い方や効率的な作業方法を班で話し合って進めて行きました。 昨日よりも今日、さらにまたその翌日、作業にかかる時間が効率的になっていきました。そして夜は教員によるミニ講義が開かれ、日中は体で林業を体験し、夜は頭で日本林業について考え、6泊7日間でしたが、日本林業について知ってもらうことが出来たのではないかと思います。
最後の夜は、バーベキューの火おこしに苦戦してしまいましたが「木を燃料として使う」ことが普段の生活ではなかなか無いということで、実際に体験してもらえてよかったです。 最後のふりかえりでも、「実際に林業を体験してみてさらに座学でも学びたい」という意欲を示す学生さんも何人か居ました。今後の進路に林業を一つの候補として考えてもらえると有難いです。
まずは道具の確認から。 ヘルメット、メジャー、 コンパス、チョーク、輪尺等々、、、 のメンバーで一つずつチェックします。 | |
測桿を樹木に見立てて、 樹高を図る練習をしています。 バーッテクスという樹高測定器を使います。 | |
実習2日目。まずは間伐地の調査です。 間伐エリアの設定について話し合います。 | |
ポケットコンパスで20m×20mの 正方形プロットを設定します。 | |
チェーンソーでスギを伐倒するのですが まずは、樹木に見立てた丸太で受け口の練習をします。 | |
何回も練習を繰り返して丸太が 受け口だらけに。 受け口の形を先生や技術職員に見てもらい、 褒められたりアドバイスをもらいながら、 納得のいくまでひたすら練習です。 | |
いよいよ、間伐作業に入ります! が、その前に準備運動! 怪我をしないように十分気を付けましょう! | |
伐倒する木を決めたら、 伐倒方向、避難場所を班のメンバーで声を出しながら確認します。 | |
まずはチェーンソーで受け口を作ります。 練習の成果が出てます! | |
時には技術職員にも指導してもらいながら 1人3本ずつの伐倒を目標に頑張ります。 | |
チェーンソー、どう持てば扱いやすいか? 使えば使うほど、気になることが出てくる。。。 | |
何本か伐倒完了。 枝条もすべて取り払い、実測による樹高を計測します。 この後、3m、4mの丸太に切って、 人力で運び出す作業へ取り掛かります。 | |
4mの丸太にロープをかけ、男子4人で林内から引き出します。 生木は重い!!!!!! | |
間伐、玉切り、搬出 班全員で協力しながら繰り返していくうちに 少しずつ要領も良くなり 林外の土場にも丸太が積みあがっていきます。 | |
実習中日、天候も雨だったので、 屋内でのこぎりによる丸太切りをしました。 いつのまにか「丸太切り選手権」と呼ばれるこのプログラム。 ノコギリを使うことによってチェーンソーの利便性を実感します。 | |
学生、教職員含めて全員でタイムを 競います。教職員も真剣勝負です! | |
薪割りも挑戦! 沖縄は温かいので、 薪で暖を取ることはないそうです! | |
集成材加工業者の向上へ見学に行きました。 山から運ばれた丸太がどのような過程で商品になるのか、勉強に行きました。 | |
間伐、搬出作業も無事終わり、最終日の夜。 今夜はバーベキューです! 火を起こさないといけないのですが、、、 学生に与えらた道具は、マッチと新聞紙だけ! うまく火は起きるのでしょうか?? | |
一週間お疲れ様でした。 重労働で大変でしたが、無事最後まで作業を終えることができました。 みんな達成感と無事に終わった安心感の中、 バーベキューを堪能しました! | |
全員で無事やり切りました! 大変だった分、学んだことも多かったかと思います。是非、今後に活かして下さい! |
長崎大学「ゼミナールⅠ」(2018年8月5日~8月10日)
今年度2度目の来演です。今回は演習林外のフィールド二地域、地域大野地区と協和地区にも入って活動します。
大野地区では農家さんの指導の下、農作業体験。協和地区では児童を対象とした寺子屋を1日限定で学生が開きます。大野地区ではインゲン豆畑の作業や大根の種まきを手伝いました。暑い中での作業となりましたが、普段の暮らしや地域の歴史等、様々な話を聞きながら楽しく農作業ができたようです。 協和地区では、昔の協和地区の白黒写真に児童たちが、お年寄りたちにその当時の話を聞きながらパソコンソフトを使って色付けをし、昔の風景をカラー写真にして甦らせるという試みを行いました。また、伝統舞踊を教えてもらって学生も児童も全員で踊りました。
演習林では、11月に実施される垂水小学校林業体験の事前学習を行い、実際にノコギリによる間伐・玉切り、人力による搬出も体験しました。そして演習林で捕獲されたイノシシの解体作業も体験しました。「学校では『命の大切さ』を教えることがあるけれど、直接動物の命を頂く場面を目にするに機会は無いので大変貴重な経験になった」と皆さん話していました。
5泊6日間で、様々な体験や実践を終えて長崎に帰って行きました。11月に会えるのを楽しみにしています。
お世話になる農家さんとの対面。 初対面なので、学生は緊張しています。 | |
こちらのメンバーはインゲン畑の農家さんへお手伝いに来ました。 ちょうど鹿児島大学の学生も手伝いに来ていて一緒に作業しました。 | |
この実習中に何を学んだか、 学生がキーワードを挙げて、 グルーピング、関連付けして、 意識の流れを図にしてみました。 | |
今回も食事はすべて自炊! お昼はお弁当を食べます。 | |
江の島に向かって。 明日はいよいよ学生が企画した寺小屋の本番です。 意気込みを表しているのでしょうか? | |
寺小屋で子どもたちが何をするかというと、、 白黒写真にパソコンソフトを使って色を付けていく作業です。学生が説明しています。 | |
色を付けた写真を高齢者に見て頂きます。 「おじいちゃん、こんな色でしたか?」 「この時期はこんな色じゃないよ~」 こんなやりとりを繰り返しながら、 白黒写真を昔の風景に近づけていきます。 | |
昔と今の風景を見比べながら実際にそこの場所へ来てみました。 「昔の人はここから列車に手を振っていたんだね!」 今は廃線になってしまったのですが、 ここがJRの駅だったようです。 | |
最後に協和地区伝統舞踊「川踊り」を教えてもらいました。 学生児童一緒に地域の方に教えてもらいました。 |
志學館大学「フィールドで学ぶ環境科学」(2018年6月16日~6月17日)
今回で3年目の利用となるこちらの実習。演習林での実習の前に、志學館大学キャンパスで基本的な日本林業に関する講義を2コマ行っています。
演習林では1泊2日間で、林内散策、植物採集、伐採地の見学、植物同定、木工、薪割り、バーベキュー、星空観察等々。森林環境で様々なことを見たり、経験してもらいます。薪割りや火おこし等、日常生活ではなかなかすることのない作業に学生さんは一生懸命取り組んでいました。
その上で、森林がもたらす環境、日本林業の現状についても少し講義を受けてもらいました。 森林、林業は普段の生活に身近なものではありませんが、森林と人間社会との繋がり、人工林が貴重な循環資源であること等、環境について考えるきっかけにしてもらえると有難いです。
まずは森林散策へ出掛けます。br /> 青空の下、技術職員が植物・樹木の説明をしながら気持ちよく散策できました。 | |
伐採現場へ。太い切り株に集まる学生たち。 「木の年齢(樹齢)は何年ですか?」 という質問が出てきました。 皆で年輪を数えて確認しています。 | |
採集した植物の同定作業。 図鑑と植物を見ながら植物を特定します。 「似ている植物が多くて、、、難しい!」 と最初は手こずっていたようですが、 慣れると次々に特定できるようになりました。 | |
林内で収穫した枝を コースターや鉛筆に加工します。 | |
鉛筆作成中。先の方を削って成形しています。 全員「小刀を使ったことが無い」とのことで少し 心配でしたが、気付けば3時間熱中して作業していました。全員無事に作り上げました! | |
1泊2日と短時間でしたが、 「様々な実体験が出来て良かった!」 とのことです。またお越しください。 |
九州大学農学部附属演習林(2018年6月13日~6月14日)
今回が初めての利用となる、九州大学農学部附属演習林の皆さん。卒業論文の調査地として訪れました。竹林におけるリター(落枝落葉)分解速度の調査をされました。
なんとこの調査、ティーバッグ(紅茶)を使われるそうです。1泊2日と短い時間ではありましたが、高隈演習林の竹林を活用してもらいました。
長崎大学教育学部「ゼミナールⅠ」(2018年6月10日~13日)
今年度3回の来演を計画している皆さん。まず今回は高隈演習林の受入れ事業、地元小学校の総合学習「森のたんけんたい」の指導支援です。この実習は、鹿児島大学大学院生の森林環境学特論を受講している院生、また地元垂水市の社会教育課と連携して行っています。
実習初日は、初めての高隈演習林でオリエンテーション。翌日から本学院生、社会教育課のメンバーと顔合わせをし、実際に森林で研修を行います。本学の院生は、3人中2人が社会人院生、しかも林業に関わる仕事に携わっています。社会人院生は日頃職場とする林内で子どもたちへどのような視点で森林を教材として扱うか、児童とどのように接するか。長崎大学生は、あまり専門知識の無い森林という環境で、「総合学習の時間」として指導者として児童にどのような声掛けを行うか。
それぞれが自分なりの課題や目標を持って、3日目4日目は、2名1組でチームを組み児童6~7人のグループリーダーとして活動しました。
今回の「森のたんけんたい」は、1日で森林散策と沢登りを組み合わるという、高隈演習林でも初めてのプログラム内容を実施。1日大変充実した内容にはなりましたが、新たな課題も見えてきました。次回の2学期11月には「林業体験」が予定されています今回の課題もまた生かしていきましょう!
長崎大生の皆さん、次回は8月に垂水をフィールドに実習を計画していきます!濃い実習になりそうです。お待ちしています!
鹿児島大学院生3名、長崎大学生4名顔合わせ☆ まずはコミュニケーションを取ります。 | |
井倉先生のガイドによる演習林内散策へ! 竹林ではこんな問題が出されました。 竹って何に使われる?樹木との違いは? | |
いよいよ沢登りへ出発! 子どもたちが安全に沢登りできるよう、 まずは自分たちで思う存分体験します! | |
最後の遊び場ポイント、滝ツボ。 ずぶぬれになって満喫しました! | |
この沢で何を子どもたちに感じてもらうか? 考えてもらうか? 時間配分はどうか? 検討する材料がたくさん見つかりました。 | |
夜のミーティング。 昼間の研修を通して、明日の活動にどう取り組むか。活動内容や子どもたちへの声掛けを同じ班の学生同士で確認したら、次は全員でワークシートを作ります。じっくり時間をかけて仕上げていきます。 | |
スタッフ全員分のお弁当☆ 早朝から学生たちが弁当も作ります。 お昼の楽しみです♪ | |
スダジイに登ったり、中に入ったり?! 大人気です。 | |
お昼からはいよいよ沢登りへ! | |
最後の滑り台は大人気で順番待ちの長蛇の列! 何度滑っても飽き足らず、、、 全員沢を登りきることが出来ました! | |
そんな川はどうやって始まってるのか? シラスの壁から水染み出ている川の始まり(湧水場)も見に行きました。 | |
4日間、本当にお疲れ様でした! 2クラスの子どもたち全員楽しんでくれたようです。総合学習としてはどうだったのか? 様々な反省がありますが、 これはまた今度の課題です! 次回は夏合宿ですね☆お待ちしています。 |
九州大学農学部 「昆虫相調査(卒業研究)」(2018年5月7日~5月8日)
教員1名、学生1名、院生2名の計4名で来演されました。
夜間にライトトラップを設置して、誘引される小型のが類を採集し標本の作製を行いました。
鹿児島大学農学部の害虫学研究室の院生も一緒に調査し、情報交換も行いました。
夜になり外は真っ暗になりました。 ライトトラップをセット。 ガを集めます。 | |
しばらくすると、、、、 ガが集まってきたようです! | |
これは、オオミズアオでしょうか? | |
羽を広げて標本を作製していきます。 手早く羽を広げないと、 羽がくっついてしまうそうです。 |
お問合せ先
内容、日程等の詳細は相談にて。お気軽にお問合せ下さい。
〒891-2101 鹿児島県鹿児島市海潟3237 鹿児島大学農学部附属演習林
Tel:0994-32-6329 Fax:0994-32-7665
事務係:E-mail:tf-jimu@agri.kagoshima-u.ac.jp
担当教員(井倉):E-mail:inotch@agri.kagoshima-u.ac.j