test-国立大学法人鹿児島大学農学部・大学院農学研究科


 農学部食料生命科学科生分子機能学研究室の加治屋勝子講師がリーダーを務める研究グループは、桑の葉にフィセチンというポリフェノール類の一種が豊富に含まれており、このフィセチンが血管の痙攣を予防することを発見し、その活性部位を特定することに成功しました。


 血管が異常な収縮を起こして攣縮すると、脳梗塞や心筋梗塞、片頭痛やめまいなど様々な病気を引き起こします(図)。そのため、加治屋らは血管の異常収縮を予防するための食材を探索し、桑の葉が有効であることを突き止めました。なぜ桑の葉が血管の異常収縮を予防することができるのか科学的に解明するため、中心的な役割を担う成分を調べたところ「Fisetin(フィセチン)」であることを特定しました。

フィセチンはポリフェノール類の一種で、類似構造を持つ物質がたくさん存在するため、活性部位を特定することでフィセチンの優位性を明らかにすることができました。また、フィセチンはイチゴやリンゴに含まれることが報告されていますが、本研究で用いた薩摩川内市産の有機桑葉(宮園製茶提供)にはイチゴの約100倍のフィセチンが含まれていることを大学院連合農学研究科の鶴留奈津子さんが明らかにしました。


 この研究成果は、英文誌「BioFactors」に掲載され、本研究により、桑の葉を活用した新商品開発やフィセチンの利用途拡大に繋がることが期待されます。なお、本研究成果の活用として、鹿児島大学と宮園製茶との共同研究から生まれた「桑の葉あめ」が開発され、販売されています。また、11月24-26日に開催されるアグリビジネス創出フェア外部リンク(東京ビックサイト)にも研究シーズとして出展されます。


【タイトル】

Fisetin, a major component derived from mulberry (Morus australis Poir.) leaves, prevents vascular abnormal contraction

【著者】

Natsuko Tsurudome(1), Yuji Minami(2), Katsuko Kajiya(2)
 (1) 鶴留奈津子:鹿児島大学大学院連合農学研究科博士課程2年生
 (2) 南雄二:鹿児島大学農学部食料生命科学科准教授
 (3) 加治屋勝子:鹿児島大学農学部食料生命科学科講師(研究責任者)

【掲載誌】

BioFactors (First published: 23 October 2021)

【DOI】

10.1002/biof.1798外部リンク

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