地域と学習・実践・共創する教育農場

薩摩半島を錦江湾沿いに鹿児島市内から約45kmほど南下した地、指宿。
鹿児島大学農学部附属農場のひとつであるここ指宿植物試験場では、その温暖な気候と温泉熱を利用する独特な施設加温方法を生かし、熱帯・亜熱帯性の作物、果樹、野菜、観賞植物の導入、順化、栽培および温泉熱利用園芸、野菜類の促成栽培などに関する教育・研究をおこない、これらの植物を遺伝資源として多数保存しています。
農学部生を対象とした実習なども実施しており、学生の研究の場としても広く利用されています。また、地域の抱える諸問題を自治体や地元企業,そして生産農家と解決するための協同プラットホームとしての役割も果たしています.

気候変動に適応した持続的農業研究の最前線として

●温泉熱など自然エネルギーに恵まれており、温室効果ガス排出ゼロを目指す農業技術開発の適地

●温帯の最南部に位置し、中緯度地域における地球温暖化が最初に顕在化する場所である。将来、日本の他地域が温暖化 した場合の環境条件とも考えられることから、我が国における地球温暖化が農業生産に及ぼす影響を研究する上での適地

●地球温暖化が進展した場合、その環境に適した新たな農作物の栽培が必要となる。指宿植物試験場には現在では海外から導入困難な植物も含めて多数の熱帯・亜熱帯性植物が保存されており、新規の有望作物を選抜する上での適地

●自然エネルギー利用の施設運用による熱帯・亜熱帯性植物に関する教育研究・社会との連携の蓄積があり、以上の実施における適地